これには、親族一同びっくり

おばあちゃんが生前、精根こめて育てていた大椿が、おばあちゃんの亡くなったちょうど翌年に、初めて花を咲かせました。これには、親族一同びっくり。生前、おばあちゃんは、いくら研究して育てても、いい肥料や土を入れても、どうしてもこの椿だけが咲かない、と嘆いていましたが、亡くなった翌年に大輪の花を咲かせたのはどういうわけなのでしょう。本当に、こういうことってあるんですね。おばあちゃんの生まれ変わりとしか思えない、大切な花です。おじいちゃんはとうに亡くなっているので、無人になったおばあちゃんの家から、我が家に椿の木をお引っ越しさせました。毎年春先になると、大輪の花がいくつも咲きます。それをいくつか枝ごと切り、部屋に飾ります。珍しい色の椿で、白と紅色の縞模様が美しいです。直径15センチほどもあります。おばあちゃんがあれほど入れ込んでいた椿だけに、生前に咲いていればどんなに喜んだだろうか、という話をときどき家族や親戚でしています。

椿の花びらの先はひらひらしていて、まるでドレスのようです。もしかしたら、ドレスのデザインの根源は、花びらなのではないかな?などと想像したりします。おばあちゃんはいつも、割烹着に地味色の和服のようなものを着ていたように思います。でも、この椿のような派手な色の着物も、着て欲しかったような気がします。

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